2016年9月16日「一般社団法人アニメツーリズム協会」が設立されました。
一般社団法人アニメツーリズム協会とは、
「観光立国日本の起爆剤となる可能性を持った「アニメ聖地」を88か所選定し、さらに組織化することで、観光資源の掘り起こしや訪日観光客のエリア送客を促進する官民連携の協会」。
要するに、近年盛り上がりをみせている、アニメや漫画の舞台になった場所や関連する土地を巡る「アニメ聖地巡礼」をもっと後押しして、地域の観光誘致につなげようということです。
ここでキーワードになってくるのが、「地域活性化」。
やはり日本が元気になるためには地域の活性化が欠かせないということですね。
とはいえ、地方には数々の問題が山積みなのが現実です。働く場所が少ないという雇用の問題、そして
それが若者たちの大都市への流入を招き少子高齢化が加速していく……。
ある田舎町でそんな問題に一人立ち向かった人がいました。
今日ご紹介するのは、新たな発想で過疎の町に「いろどり」を与えた人、横石知二氏です。
男は朝っぱらから大酒をあおり、女は陰で他人をそしり日々を過ごすどん底の田舎町・上勝。そんな町に住み、よそ者扱いされながらも「つまもの(※1)」事業を興し、町を蘇らせようとした横石氏。
「“葉っぱ”なんて売れるわけがないじゃないか」と、はじめは誰にも相手にされませんでした。
しかし、そこからさらに奮起し、今やその売上は億を超えます!
しかも驚くべきことに、そこで主に働くのは70代、80代の高齢者や女性ばかり。高齢化が進んで若い働き手がいないなら、その高齢者と言われる人が働けばいい。男性が外に出て働いているなら女性が働けばいい。これぞ、逆転の発想ですよね。
この発想がもたらしたものは、働き口を作り、働き手を増やしたというだけではありません。何より町民たち一人ひとりが生きがいをもち輝きだしたことが大きな功績なのです。
そして上勝町は、人口の2倍もの視察者が訪れる注目の町へと変貌しました。
数々の経済人を招き、そのサクセスストーリーを伝えてきたテレビ東京『カンブリア宮殿』に出演した際には、あの村上龍氏に「現代の二宮尊徳だ!」とまで言わしめた横石氏。
その人生とはどんなものだったのか?
そして、地域活性に本当に必要なものは何なのか?
ニューズウィーク日本版『世界を変える社会起業家100人』にも選ばれた横石知二氏が、その20数年に渡る「奮闘記」と「復興記」について語ってくれます。
そこには、町にそして人に、人生に「いろどり」を与えるヒントが詰まっています!
※1:「つまもの」事業とは、日本料理を美しく彩る季節の葉や花、山菜などを、栽培・出荷・販売する農業ビジネスのこと