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金澤泰子 氏
「天使がこの世に降り立てば ダウン症の書家・金澤翔子を育てた母の日記」

 

 

拝読して驚いたことは、お子さんの金澤翔子さんがダウン症だとわかり、非常に悲しんでいたということ。
翔子さんが産まれて間もなく、様々な葛藤に苦しみ、翔子さんをこのまま育てるか、
施設に入れてしまうか悩みます。
ひどい精神状態の時には、ミルクを薄くして、成長しないようにと願ったり・・・・・・。

「障がい児を育てる力なんて無い」

こう書籍には何度も書いてあり、翔子さんを育てていくことに不安・恐怖を抱えて日々は過ぎていきます。
悩み続けている日々の中、阪神・淡路大震災が起きます。
もう人生なんてどうでもいい、翔子さんもどうでもいい・・・なんて思っていたときに、震災が起きたのです。

激しい揺れが続き、タンスが倒れてきました。
「危ない!」
そう思って泰子さんは、ダウン症の翔子さんの上になり、翔子さんを守りました。
泰子さんも、翔子さんも無事でした。

そこで泰子さんは初めて悟ったのです。
「わたしは本当は翔子を育てたいんだ。見殺しにしたいと思っていたら、翔子を守ろうだなんてしなかった。
翔子に一生懸命愛情を注いで行こう。愛してあげよう。ダウン症など気にせず育てよう!」

そう悟ってから、翔子さんを【天使】が舞い降りたんだと思い、立派な書道家にまで育て上げます。

 

本を読んでいくと、本当に悩んでいた記録が日記として書いてあり、非常に生々しいです。
そこがむしろ当時の葛藤が表現されていて、読んでいて胸に迫るものがありました。

是非、皆さんにこちらの本を手にとって読んでいただきたいと思います。

 

 

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