先日、髙島屋東京店 コンシェルジュ敷田正法氏の講演を拝聴してきました。
敷田正法氏は、「心を尽くしたおもてなしは、お客様に必ず届く」を信念に
14年間にわたり髙島屋の正面玄関でお客様をお出迎えしてきた
伝説のコンシェルジュといわれている方です。

ご講演の内容は、高島屋の経営理念やホスピタリティなど、
実体験をもとに、ご自身のお客様へ対するCS・接客を超えたお考えをお話しくださいました。

お客様の要望には、直接デパートと関係なくても対応するのもコンシェルジュの役目の一つで、
「ありません、できません、知りません」という返答は禁句だという心構えが必要。
“お客様は王様で、神様ではありません”という表現をされていらっしゃいました。

例えば、
*お客様が行きたいブランドが店内に売り場がない場合、他支店を教えるだけでなく、
近くのライバル店(日本橋三越)にあればお教えする。
*フランス人のお客様が葛飾北斎の浮世絵をご要望→店内には無く、日本語も話せない方だったので、銀座の木版画店までタクシーで同乗し、免税の手続きもしてさしあげた。

などなど。。。

敷田氏は、
「例え、その時には売り上げが無くても、何かを購入しようとする時に
“あの時、あのお店でとても親切にしてもらったから、あそこで買おう!”と、後日にご縁が広がっていきました。」とおっしゃってました。
先ほどのフランス人の方も、半年後来日した際には山ほど、髙島屋で買い物をしていったそうです。

お客様の要望にお応えできるように、普段からあらゆる情報収集。
もちろん、周囲の飲食店情報は特に力を入れ、新しい店が出来たと聞けば自腹で食べに行って、味や値段、休業日などの情報はもちろん、行列の有無などもデータ化。
更には、韓国語など、語学の勉強に通うなど、好奇心・探究心がすごいです。
(もともとニューヨーク支店にいらしたので英語はペラペラ)

身だしなみや挨拶などの基本的な部分のお話もありましたが、
気配りのポイントに気付かされ、とても奥が深いお話が満載でした!

その敷田正法氏が書かれている最新刊が
「一流のサービスは感動を生む」
日本橋髙島屋コンシェルジュが大切にする仕事の習慣
これこそが「おもてなし」なのだと、接客の奥義がわかる1冊だと思います。

時代と共に変化してきたお客様の満足度をきちんと理解して、
サービスとホスピタリティの融合、
顧客満足ではなく顧客感動を生み出す接客の極意が書かれています。
とても参考になる本で、お薦めです。

 

 

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