上智大学外国語学部英語学科を卒業し、三菱地所へ入社。
その後大学や研究所などで学び、
日本人として初の計算言語学の博士豪を取得します。
現在は認知学者として現在幅広い世代に知られ、オウム真理教の洗脳を解いたことで一躍有名になりました。
2013年には元オセロの中島知子氏の洗脳を解いたことでまた世間に名を知らしめました。
そんな苫米地英人氏の半生を綴った自伝です。

 

苫米地英人 氏

「自伝ドクター苫米地 脳の履歴書」

 

この本は、苫米地英人氏の生い立ちから始まります。
まず目に飛び込んできたのは「飛び級少年」「学校での成績は常に1番」だったということ。
育った環境にも恵まれ、苫米地氏は素晴らしい経歴を持っています。
単に経歴をひけらかすだけでなく、そのときそのときで苫米地英人氏がどのように感じ何を思ったか、
そして、今振り返るとどう思うのかについて詳細に述べられています。

認知学者として様々な事件に関わった際の裏話も満載。
ロックフェラー・センター買収の裏側とオウム事件の真相など、
苫米地氏の言葉で分かりやすくもユーモア溢れる言葉で綴られています。

個人的な感想ですが、
苫米地英人氏はもちろん環境も恵まれていましたし、
天才だったのかもしれません。
しかし、多くの国の文化に触れ、多くの偉人たちに会い、たくさんの裏切りを経験するなど、様々な問題・事象に触れることが
現在の苫米地英人氏を作り上げたのではないでしょうか。

恐るべき知能を持ち、驚くべき「超人脳」を得るようになった天才を作り出すには、やはり多方面からの経験が必要なのでは?と感じたのです。
苫米地氏の言葉で衝撃的だったコメントを記載したいと思います。

「1位と2位の差というのは、2位と最下位の差に比べて、無限大に大きい。
だから何事においても1位以外は意味がなく、そのため私は1位以外には興味がない。」

例えば、東京都港区で1位だった場合、世界一の可能性もあります。
しかし、2位だった場合は、絶対に世界一でもなければ日本一でもないのです。
それは2位であるからで、その上に1位がいるから。
非常に深い言葉です。

苫米地英人氏の半生を学びつつ、私たちの日常生活にも刺激を与えてくれる一冊です。